学校では教えてくれない社会人のビジネスマナー
上司への返事、車に乗るときの席、乾杯するときのグラスの高さ。
社会に出ると、教わる前に実践する場面がやってくる。本人に悪気がなくても、何気ない振る舞いで誤解されてしまうこともある。
今回は、知っておくと迷わず動けるマナーを「会社・車・飲み会」の3つにまとめた。
① 会社では「丁寧に言ったつもり」に気をつける
まず覚えておきたいのが、上司や先輩への言葉遣い。
「ご苦労様です」は、上の立場からのねぎらいと受け取られることがある。職場の上司への挨拶なら「お疲れ様です」を選ぶと無難だ。
ただし、仕事を手伝ってもらったときは「お疲れ様です」だけで終わらせず、「助かりました。ありがとうございます」と感謝を伝えたい。
返事も同じ。
「了解です」より、上司には「承知しました」、お客様からの依頼には「かしこまりました」と言うと丁寧になる。「了解」が必ず失礼というわけではないが、相手との距離に合わせた表現を持っておくと安心だ。
もう一つ、意外と迷うのが社外の人に自分の上司のことを話す場面。
「田中部長は外出されています」ではなく、 「部長の田中は外出しております」。
取引先に対しては、自社の人を身内として扱い、上司にも敬称をつけない。社内での呼び方を、そのまま使わないようにしたい。(iwakijob.com)
② 車では「誰が運転するか」で席と役割が変わる
一般的な5人乗りのタクシーでは、上座から順に、
運転席の後ろ → 助手席の後ろ → 後部座席の中央 → 助手席
という席次になる。
助手席に座った人は、行き先を伝える、必要な道案内をする、支払い方法や領収書を確認するといった役割を引き受けると、移動がスムーズになる。
一方、同行する先輩が運転する車では、助手席を上座とする考え方がある。先輩と二人で乗るなら、「助手席でよろしいですか?」と声をかけて座ると自然だ。
人数や相手の希望によって変わるので、席順だけにこだわらず、乗り降りのしやすさも考える。
乗せてもらったら、運転する人に任せきりにしない。
出発前に目的地や駐車場を確認し、必要ならナビの設定を手伝う。道案内は曲がる直前ではなく、余裕を持って伝える。
「この先の信号を左です。駐車場は建物の裏側にあります」
こうした準備があると、運転する人は助かる。
飲食するなら先に確認し、降りるときは忘れ物やごみを確認する。「運転ありがとうございました」まで、きちんと伝えたい。
③ 飲み会では「座る・乾杯する・注文する」に気を配る
席を選ぶときは、一般的に出入口から遠い奥側が上座、出入口に近い側が下座。床の間や眺めのよい席がある場合は、そちらが上座になることもある。
上司やお客様には奥側を案内し、自分は注文や店員さんへの対応がしやすい位置を選ぶ。ただし、幹事から席を指定されたら、その案内に従えばいい。
乾杯でビールのグラスなどを合わせるときは、目上の人のグラスより自分の縁を少し低くする、という慣習がある。
相手の顔を見て「よろしくお願いします」と一言添え、強くぶつけずに合わせる。
ただし、ワインやシャンパンの繊細なグラスは別。ぶつけずに軽く掲げ、目を合わせて乾杯する。お酒によって作法が違うことも覚えておきたい。
会話の途中では、先輩や周りの人のグラスにも少し目を向ける。
飲み物が減っていたら、 「次、何か頼まれますか?」 「同じものでよろしいですか?」 と声をかける。
瓶ビールなら「お注ぎしてもよろしいですか」と確認してから。勝手に継ぎ足さず、「もう大丈夫」と言われたら、それ以上勧めない。
ご馳走になったら、その場で「ありがとうございます。ご馳走さまでした」。次に出社したときにも「先日はありがとうございました」と短くお礼を伝えると丁寧だ。
マナーには、職場や相手によって変わるものもある。
基本を知ったうえで、相手の希望やその場の案内に合わせる。分からなければ素直に聞く。
その姿勢まで含めて、社会人としての気遣いだと思う。


