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フィードバックをもらってサクサク成長する技術メモ

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  • 耳の痛いフィードバックを聞いていると「いや、そこはそういう意図で言ったわけではなく」「いや、それは事実誤認だよ」「いや、それお前が悪いだろぉぉぉ」と弁明をしたくなります。気持ちはわかります。

  • でも、途中で弁明された側は「あ、こいつ聞く耳を持たねーな。もういいや、こいつに構っているだけ人生の時間の無駄だわ」「弁明ばっかり。自分がそんなに大事かよ」と思います。僕ならそう思います。

  • フィードバックを「する技術」の本や記事はよく見かけますが、「もらう技術」の話はあまりされていません。この記事は「フィードバックをもらうのは億劫なんだけど、その億劫さを乗り越えて健全に成長する方法」の話です。

フィードバックが億劫なのは、ペインがゲインを上回っているから

  • そもそもフィードバックは絶対もらったほうがいいです。自分が見えていない課題を相手から教えてもらえるわけで、自分で内省したり本を読んだりして課題に気づくより、よっぽどコスパがいいです。

  • にも関わらず「積極的にもらおう」という発想になりにくいのは、「ペイン」と「ゲイン」の2つの変数で説明できます。

ペインは、フィードバックへの抵抗感やもらったときのダメージのことです。「否定的なことを言われるのはイヤだな」「あの人には言われたくないな」「図星のことを言われてショックだった」のような感情です。 ゲインは、フィードバックで得られるものです。的外れだったり抽象的すぎるフィードバックなら「なんで、このクソみたいなフィードバック」と思いますし、逆なら「ちょっとショックだったけど、言われてよかった」と思います。

  • ペインがゲインより大きい人は「フィードバックなんてもらいたくない」と思い、ゲインのほうが大きい人は「フィードバックを浴びるようにもらいたいぜ」と思います。だから「もらい上手」になるには、ペインを減らすか、ゲインを増やすかのどちらかしかありません。

ゲインを増やすか、ペインを減らすか

  • 正直、ペインを減らす方法にはあまり解がありません。フィードバックの許容度は個人差が大きすぎるからです。僕はフィードバックが耳が痛いものほど大好物で、それだけ改善余地が詰まっているからです。一方で、頭で理解していても「もらうのが辛い」と感じる人はけっこういます。

  • 僕もメンバーを指導する立場になって「課題と人格は切り分けようね。フィードバックはあくまで課題についての指摘だから」と伝えています。メンバーも理解はしてくれます。しかし「頭じゃわかっちゃいても、もらうのが辛い」と感じる人が、けっこういるんですよ。

  • 感じ方そのものを変えようとする努力は、食べ物の好き嫌いを治そうとするのと同じであまり筋がよくありません。であれば、フィードバックで得られるゲインをとことん増やす努力に集中すべきです。ここからは、ペインをちょっぴり減らしつつ、ゲインをがっぽり増やす方法を書きます。

フィードバックをもらうときにやるべき3つのこと

①質問はこれくらい具体的に

  • 「最近の僕についてどう思う?」「何かフィードバックある?」と言われても、何についてフィードバックすればよいかわからず、聞かれた側は困り果てるばかりです。

  • 上司にも部下にも同僚にもフィードバックをもらってみて効果を実感したポイントは2つです。1つ目は「何についてのフィードバックをもらいたいか」を示すことです:今日の商談について、1on1の進め方について、来週の稟議で説明予定の提案書について、など。もっと言うと「今日の商談での、相手の予算感を探るときのヒアリングの仕方について、もっとこうすればよかったのにと思う点はありますか」くらい具体的でもよいです。そのほうが欲しいフィードバックをピンポイントで指摘してもらえます。

  • 2つ目は問い方を工夫することです。こちらは経験や引き出しの量に依存するので難易度が高めです。答えやすかった質問を書き出したり、うまくいかなかった問い方を何度も実験したりしているほど、問い方が巧みになります。

  • 例えば、この3つの質問はそれなりに便利です 「この前の〇〇について100点満点で採点すると何点でしたか?」と聞いてみると、100点に届かない部分を言語化してもらいやすくなり、相手なりの採点基準も教えてもらえます。

「もし○○さんであれば、どうしていましたか?」と聞いてみると、聞かれた側が自分事として答えやすくなります。

「○○の場面で"こう動いてもらえると嬉しい"と思うことはありますか?」と聞くと、ネガティブなことを言うのを躊躇っている相手も答えやすくなります。

②SBIで情報を肉付けする

  • 相手が話してくれても「傾聴力が低いと思うんだよね」のような抽象的なフィードバックのこともあります。ここで「傾聴力って何?」と定義を問うような質問をすると、相手によっては拒絶反応というか抵抗を示されることもあります。

  • そんなときに解像度を上げるためのフレームワークが、リーダーシップ開発の専門機関Center for Creative Leadershipの「SBIモデル」です。Situation(いつ、どこでの出来事か)、Behavior(その状況でどんな言動をしたか)、Impact(その言動の結果、相手にどんな影響を及ぼしたか)の3つを聞きます。

  • 「傾聴力が低いよね」と言われたら、こう聞いていきます。 Situationの確認は「傾聴力ね。どんな場面でそう感じた?」。 Behaviorの確認は「そのときの私、どんな行動していたっけ?どんなこと言っていたっけ?」(全然覚えてなくて、教えて!的なノリで聞く)。 Impactの確認は「そっか、○○さんの話を遮っていたのか…その結果、何がマズかったかしら?あなたはどう感じた?」。

  • すると「この前のmtgのときに、○○さんの話を遮っていたのが気になりました」「話を遮ったところから、○○さんがあまり発言しなくなり、議論が深まらなくなったように思います」と具体の情報を聞き出せます。「傾聴力が低いよね」の8文字と比べると解像度が爆上がりで、これくらい聞き出せると改善のしようもあります。

③弁明は最後の最後。まず全部聞く

  • 「そこ事実誤認なんだけどな」という感情が頭によぎっても、最後の最後まで話を聞きます。最後を2回言ったのは、それだけ大事だからです。

  • 「最後の最後」とは、相手が話し終わって数秒のときが流れて、「ありがとう。○○さんが伝えたかったフィードバックはこれで全部でしょうか」と確認が取れる状態のことです。それくらいの意識で聞きます。絶対に絶対に途中で話を遮って弁明しちゃダメです。

フィードバックをもらった後にやるべき3つのこと

①書き出す、書き出す、書き出す

  • まずはフィードバックを全力で受け取った自分を褒めてあげてください。耳が痛い話を聞かされて憔悴しきっている人がほとんどです。その心を癒し、フィードバックから得られるものを最大化するためにやることが3つあります。

  • 1つ目は、もらったフィードバックを紙に書き出すことです。書くのは「何をフィードバックされたか」「それに対してどう感じたか?それはなぜか?」「で、どうするか?」の3項目。5分でいいので席について書いてください。紙に書き出すと「ただの文字列」として冷静に見られるようになりますし、頭の中の感情を吐き出すと脳のメモリ容量が空きます。

  • これは僕の感覚論ではなく、研究があります。シカゴ大学のラミレス氏とベイロック氏の研究(Ramirez & Beilock, 2011)で、大学生を3グループに分け、テスト開始前の10分間に「何もせず静かに過ごす」「テストに関する自分の不安や考えを書き出す」「テストと関係ないことを書く」をそれぞれやらせてから数学のテストを受けさせました。最も成績が良かったのは、不安を書き出したグループでした。

  • 普段テスト不安が高い学生ほど効果が大きく、何もしなかった場合と比べて点数が大幅に向上した一方、何も書かなかったグループは不安の影響で成績が下がる傾向がありました。不安を書き出すことで脳のワーキングメモリの負担が軽くなったから、と報告されています。だから、耳が痛い話を聞いて心がモヤっとしたときこそ、紙に書きましょう。紙に書きましょう。紙に書きましょう。

②スルーする自由が私にはある

  • 言われたフィードバックを受け入れるかどうかは、自分で決めてOKです。

  • 例えばシステム開発で「品質なんて後回しだ。いつでも納期とコストを優先しろ」とフィードバックをもらったとします。納期とコストを優先すべき場面があるのは事実ですが、「いつでも」優先すべきかというと話は別です。自分の中に「品質を大切にしたい」というポリシーがあるなら、それを曲げてまで受け入れる必要はありません。

  • 「遅刻しちゃダメです」「元気よく挨拶しましょう」は共通のルールですが、「納期と品質とコストのどれを優先するか」は場面によりますし、人それぞれ主義主張もあるテーマです。後者については、最終的に受け入れるかどうかは自分で決めてよい。フィードバックを受け入れるかどうかの決定権は自分にあります。

③言われたことをすぐ反映する

  • フィードバックの内容に納得いったら、すぐに行動にうつして反映させます。とはいえ「話を遮らない」「ゆっくり話す」などをすぐ改善するのは難しいかもしれません。

  • ただ「改善しようと行動する姿」を見せることはできます。「説明のときにゆっくり話す」という改善をしようと思ったら、会議の終わりに「説明のスピードどうでした?速すぎませんでした?」と尋ねることはできます。それだけでも、フィードバックした人は「フィードバックしてよかったな。言った甲斐があったな」と思えます。

  • フィードバックするほうも、される側と同じくらい、もしくはそれ以上に大変です。すっげー気を遣います。その相手に報いる意味でも、フィードバックされたことは即行動に移します。そうすると相手も「この人は話を聞いてくれる人だ。またフィードバックしよう」と思ってくれます。

以上、フィードバックもらいたいけど、もらうの怖いなと思ったときようのメモでした。


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