「肩書きだけマネージャー」なのは、13個の中身がプレイヤーのままだから
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マネージャーは、経験年数ではなれません。職位が上がって3年経っても、5年経っても、中身がプレイヤーのままの人は沢山います。
わたしは初めて管理職になった時、大いに失敗しました。それもはじめの1年どころか数年にわたり・・・
今もなれているかは不明ですが、自分の考え整理としてまとめてみました。
まずプレイヤーとマネージャーの違いを並べます。直近1ヶ月を思い出して、当てはまるものを数えてみてください。できるかどうかではなく、先月どう動いていたかで選びます。
プレイヤーとマネージャーの13個の違い
成果をつくる系
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1.成果設計:目標を聞かれると、まず自分の案件の段取りから考える
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2.リソース配分:降ってきた仕事は全部受けて、足りない分は自分の残業で埋めている
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3.仕組み化・標準化:自分のやり方を正として渡している
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4.意思決定:「もう少し様子を見よう」のまま、何ヶ月も動いていない案件がある
人を扱う系
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5.育成:部下の資料は、最後は自分が直して出している
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6.評価・処遇:評価で差をつけない。厳しい評価ほど、伝え方をぼかしている
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7.要員・配置:メンバーの役割・組み合わせは、引き継いだときのまま触っていない
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8.動機づけ:やる気が落ちた部下を、放っておくか、説得して気持ちを変えようとする
会社を背負う系
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9.会社の代弁:会社の決定を伝えるとき、「上がそう言っているので」と言っている
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10.横の調整・交渉:他部署とぶつかったら、自分のチームが我慢するか、上に上げて解決してもらう
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11.守り:労務やハラスメントは、何か起きてから人事に相談するものだと思っている
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12.規律の維持:締切遅れや雑な仕事に気づいても、関係が悪くなるのを避けて言わない
自分を扱う系
- 13.承認の処理:褒められる場面が減ると落ち着かず、自分で手を動かしたくなる
いくつ当てはまったでしょうか。
当てはまったものが、あなたの中にまだ残っているプレイヤーです。
どこに集まったかで、壊れ方が変わります
成果をつくる系に集まった人は、自分の手がチームの上限です。いま数字が出ているのは、まだ自分の手が足りているからです。目標が上がるか、担当が増えた時点で頭打ちになります。
人を扱う系に集まった人は、部下が育っていないか、育っていても配置と評価で報われていない状態です。部下の不満は言葉にならないまま溜まり、辞めると言われて初めて知ることになります。
会社を背負う系に集まった人は、部下から見ると「話の分かるいい上司」です。チームの外から見ると、会社の方針も語らず、取り分も取ってこない管理職です。同じ人の、同じ振る舞いです。
13.承認の処理が当てはまった人は、ほかの12個にかかわらず、ここから見てください。褒められない状態に耐えられないと、忙しくなった瞬間にプレイヤーに戻ります。手を動かせば褒められる場所が、すぐそばにあるからです。ほかの12個を転換しても、ここが残っていれば戻ります。
マネージャーには、成人式がありません
当てはまった数が多くても、能力が足りないわけではありません。種目が変わったことを、誰も伝えていないだけです。
七五三も、成人式も、部活の引退試合も、機能は同じです。役割が今日から変わったことを、本人と周りに同時に分からせる。人が役割を移るとき、社会はそこに儀礼を置いてきました。
会社の昇進には、これがありません。あるのは辞令と、朝礼での紹介と、肩書きの変わった名刺だけです。
通過儀礼の機能は二つです。
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本人の頭を切り替えること
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周りの扱いを変えること
辞令は、どちらも起こしません。辞令は通知です。「今日からあなたは課長です」とは伝えますが、「今日から種目が変わりました」とは伝えません。
だから本人は、プレイヤーの上位互換として振る舞います。周りも、昨日までと同じように扱います。部下からは相談ではなく作業の依頼が来て、他部署からは「一番詳しい人」として名指しで呼ばれる。昨日までと同じ動き方をしていれば感謝される状態が、そのまま続きます。
変わったのは肩書きだけで、本人の中でも周りの中でも、その人はまだプレイヤーです。
崩れるのは3年目。それが決まるのは1年目
9割のマネージャーは、プレイヤー業務を持ったままマネージャーになります。就任した日に担当案件がなくなるわけではありません。プレイヤーの仕事は減らないまま、その上にマネジメントが乗ります。
1年目は、我流で始まります。迷ったときに先に動くのは手です。自分でやれば速く、成果も出て、褒められる。実際、自分が動けば数字は出ます。だから本人も上司も、問題だとは思いません。ここでマネジメントは「時間があればやるもの」の位置に固定されます。
2年目に、歪みが溜まります。部下は「指示はもらえるが、育たない」と感じている。本人は「任せられないから、自分でやる」と思っている。どちらも真面目にやっているので、不満は言葉にならず、内側に溜まっていきます。
3年目に、チームが動かなくなります。部下が辞める。辞めないまま、動かなくなる人も出る。本人は「自分は精一杯やった」と思っているので、何が原因か分かりません。
数字が出ていることは、マネージャーとして機能している証拠になりません。プレイヤーのやり方が、まだ通用しているというだけです。
必要なのは、研修でも訓話でもなく儀式
本来は、会社が置くものです。やることは三つしかありません。
一つ目は、宣言です。任命の日に、役割が切り替わったことを、本人と周囲の両方に、会社の言葉で正式に告げます。周囲が聞いている場でやることに意味があります。
二つ目は、手渡しです。最初の1週間で、何を手放し、何を新しく持つのかを、口頭ではなく文書で渡します。13の職務は、ここで渡すものです。
三つ目は、期限です。3ヶ月後までに何ができていれば転換完了なのかを、先に決めておきます。期限がなければ、プレイヤー業務が先に片づき、転換は毎月先送りされます。
研修は「知識」を渡します。儀式は「立場」を渡します。抜けているのは、後者です。管理職研修を何回やっても人が変わらない会社は、知識だけを何度も渡しています。
儀礼は、一人では成立しません
ただ、儀式を置いている会社は、ほとんどありません。用意されるのを待っていると、その間に3年が過ぎます。会社がやらないなら、自分で通すことになります。
13個を一度に転換しようとすると、それ自体がプレイヤー業務の上に乗る新しい仕事になり、1年目と同じ理由で後回しになります。
手をつけるのは一つで十分です。当てはまりが集まった系統から一つ選びます。13.承認の処理が当てはまったなら、そこからです。選んだ職務を、来月からどうするか決めます。
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5.育成:部下の提案書を、来月から自分で直さない。直すべき箇所を指摘して、本人に戻す
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9.会社の代弁:次の方針伝達では「上がそう言っているので」を使わず、自分が理解した理由で話す
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13.承認の処理:月次の報告で、自分がやった部分ではなく、部下がやった部分を名前つきで報告する
決めたら、自分の中に置かずに、上司と部下に伝えます。黙って始めた切り替えは、儀礼の機能の片方しか起こしません。頭は切り替わっても、周りの扱いは変わらないままです。「来月から、提案書は自分では直しません」と部下に言った時点で、部下の持ってき方が変わります。言っていなければ、忙しくなった週に、誰にも気づかれず元に戻せます。
部下にマネージャーがいる立場の人は、この13項目を本人に渡して、上司としても同じように答えてみてください。本人の答えと、上司の答えがずれた職務が、その人にまだ渡されていない職務です。会社の側に儀礼を置けるのは、この立場の人だけです。
マネージャーを任命することは、どの会社もやります。儀礼を置いている会社は、ほとんどありません。いま当てはまった職務の数だけ、あなたはまだプレイヤーとして働いています。
その他、要素追加した完全解説版noteがありますので、よろしければ是非どうぞ。
note:何年たってもマネージャーになれないのは、13個がプレイヤーのままだから
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