頭の回転が速い人に共通する5つの癖
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「頭の回転が速い人」と聞くと、何を聞かれても即答できる人や、会議でパッと切り返せる人を思い浮かべると思います。 僕もずっとそう思っていましたし、自分は飲み込みが遅いほうなので、正直うらやましくもありました。
ただ、経験を重ねるにつれて「この人は頭の回転が速いな」と感じる人をよく観察してみると、普段の「癖」に共通点があると思うようになりました。
今日はその癖を5つ書いてみます。
①「要するに」と言い換えながら聞く
頭の回転が速い人は、人の説明を聞きながら頭の中でずっと要約をしています。打ち合わせで僕が5分くらいかけてだらだら紆余曲折まじえて説明したあとに、「要するに~」と端的にまとめてくれる人がいます。こう返されると、説明した僕のほうが「自分が言いたかったのはそれか」と気づかされることすらあります。 雑談では「要するに~」としてしまうのは時に悪癖と捉えられますが、効率重視の商談などでは有効ですし、「頭の良い人」と思われるでしょう。
②「前にも似たことがあったな」と探す
初めて見る問題を、初めての問題として扱わないのも共通した癖です。僕は武道をやっているのですが、強い人ほど知らない技をかけられても慌てません。あとで聞くと「形は違うけど、結局は肘が体から離れたところを狙われているだけだから、やることはいつもと同じ」と言うんですね。 仕事でも同じで、頭の回転が速い人は新しい案件が来たときに、業界も商材も違う過去の案件を脳内で持ち出して「これ、去年やった採用サイトの件と同じですね」などと考えることができます。似ているところを探す癖がある人は、思考の工数が少なく、結果的に頭の回転が速くなります。
③終わったことを1行にして残す
経験をやりっぱなしにしないのも大きいです。仕事が終わったあと、うまくいった理由やこじれた理由を1行でいいからメモに残す。「値段を先に言わなかったから揉めた」くらいの雑なもので十分です。②の「似たことを探す」ができる人というのは、こういう「1行ノウハウ」がたくさん溜まっている人のことで、メモを取らずに経験だけ重ねた人は、同じ10年働いていても、いざというときに思い出せるものが意外なほど少なかったりします。
④「判断」はじっくり
意外かもしれませんが、頭の回転が速い人ほど日頃の「判断」には時間をかけます。ここで言う判断とは、材料を集めて比べて、どちらが妥当かを見極める作業のことです。 フリーランスプログラマーの優秀な知人にがいるのですが、彼は新しい依頼が来てもその場では絶対に返事をしません。「数日ください」と言って持ち帰り、納期、単価、担当者との相性、いま抱えている案件の量、断った場合に失うものまで紙に書き出してから考えるそうです。 その瞬間だけを見れば思考が遅い人に見えます。でも、材料が足りないまま出した答えはあとで必ずやり直しになるので(やり直しがいちばん時間を食う)、長い目で見ると彼の「判断に時間をかける」は合理的なのです。
⑤でも「決断」は一瞬で
頭の回転が速い人は、判断に時間をかけるぶん決断では迷いません。
先の知人も、紙に書き出して熟考したうえで結論がでなかったら「一瞬」で返信を書くそうです。受けるなら受ける、断るなら断る。つまり「フィーリング」ですね。送ったあとに「やっぱり受ければよかったかな」と蒸し返すこともしないと言っていました。
頭の回転が遅い人は、この順番が逆になっていることが多いと思います。判断は雑に済ませてその場で返事をしてしまい、決断を何日も先延ばしにするクセがあります。
日頃から論理的に「判断」しているからこそ、答えの出ない局面で一瞬で「決断」できるのです。
【5つの癖は全部「構造把握力」につながっている】
ここまでの5つはばらばらの習慣に見えて実は同じ方向を向いています。
物事の構造をつかもうとしている、ということです。
チェスを使った有名な研究があります。 マスター、中級者、初心者の3人に実戦の中盤の局面を5秒だけ見せ、そのあと別の盤に再現してもらいました。1回目で正しく並べられた駒は、マスターが平均およそ16個、中級者が8個、初心者が4個。ところが駒をでたらめに並べた盤面で同じことをやると、棋力による差はなくなったそうです。 マスターは記憶力が良かったわけではなく、意味のある局面の中に構造を見て、駒を「意味のかたまり」で捉えていたというんですね。
僕は将棋愛好家なのでこの感覚はよくわかります。強い人は盤面をバラバラの駒の配置として見ておらず、必ず「戦局の流れ」で記憶しています。「この囲いは横からの攻めに弱い形」というふうに、形と意味をセットで見ている。だから候補手が最初から2つか3つに絞られていて、決断が速いんですね。いわゆる、大局観というやつです。
今回の記事にあてはめると、「要するに」と言い換えるのは構造を抜き出す作業で、似たものを探すのは構造どうしを比べる作業で、1行で残すのは構造を貯める作業です。
また、判断に時間をかけるのは構造が見えるまで材料を集めているからで、構造が見えてしまえば選択肢はほとんど残らないので、決断は一瞬で済みます。
頭の回転の速さは、才能というより構造をつかむ習慣の積み重ねだと僕は思っています。
飲み込みが遅いと自覚している人は、まず①の「要するに」から試してみてください。


