毎日つまらないのは「内発性」が無いから
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あなたは今、何かに本当に夢中になれているでしょうか。
この問いに対して少し間があく人が多いです。
「やりたいことが見つからない」「昔は好きだったのに続かなくなった」「義務でやっているうちに、楽しさがどこかに消えた」という感覚を持つ人は、おそらく少なくないと思います。
この現象を「内発性の枯渇」と呼んでみましょう。
内発的動機、つまり「面白いからやる」「意味があるからやる」という内側から湧き出る力が、どこかで細くなっていく現象です。
では、内発性はなぜ枯渇するのか。
心理学者のエドワード・デシとリチャード・ライアンは、1985年の著書で「自己決定理論(SDT)」を提唱しました。この理論の核心にあるのは、人間の内発的動機は「自律性・有能感・関係性」という三つの基本的な心理欲求が満たされることで育まれるという考えです。
とくに「自律性」、つまり「自分が選んでこれをやっている」「自分が大好きだからこれをやっている」という感覚が鍵を握っています。
デシとライアンの研究は、自律性・有能感・関係性という三つの欲求が満たされると、人はより自己動機づけされ、満足感が高まり、幸福感を感じやすくなることを示しました。
問題は現代の環境です。情報が多すぎる。選択肢が多すぎる。他人の生き方が常に目に入る環境では、「自分がやりたいこと」と「やるべきとされていること」の境界がどんどん曖昧になっていきます。
SNSで誰かの成功を見て焦り、トレンドに乗ろうとし、「稼げるかどうか」で判断を下す。そのうち何が本当に好きなのかわからなくなっていきます。
これが内発性の枯渇の構造です。
外側からの圧力や評価が、内側の声を塗り替えていきます。
そしてここに、最近よくXなどで話している感情知性(EQ)が深く関係しています。
感情知性とは、1990年にピーター・サロベイとジョン・メイヤーが定義した概念で、「自分と他者の感情を正確に知覚し、思考に活かし、調整する能力」のことです。この能力が低いとどうなるか。自分の感情の変化に気づけなくなります。
「なぜかやる気が出ない」「なぜか疲れている」という状態を放置し続ける。そ
の結果、何が自分にとって本当に大切なのかを感じ取る回路が、少しずつ鈍くなっていきます。
感情知性は内発性の「受信機」だと僕は思っています。
受信機が壊れていれば、内側から発せられるシグナルをキャッチできません。「これが面白い」「これは違う」「これが大好きだ」という自分軸の感覚が、雑音の中に埋もれていきます。
研究によれば、感情知性EQはゴール志向の努力を高め、感情への気づきを上げ、ストレスへの対処能力を改善することが示されています。
さらにEQは自己効力感の認知と社会的スキルを強化することで、内発的動機を高めるとされています。
感情知性を育てることは、内発性を「守り、育てる」ことに直結します。
自己感情に繊細になれるからこそ、自分が「大好きなこと」だって見つかりやすくなるのです。
感情知性がいかに人生に影響を与えるかが分かると思います。
感情知性が内発性を育てるメカニズム
さらに具体的に深掘りしていきましょう。


