「下腹ぽっこり」は「腹筋を鍛えるほど」目立つ理由
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体重は落ちてきたのに、下腹だけ引っ込まないお客さん
クランチやレッグレイズの回数を増やして、下腹を狙っていく
(脂肪はだいぶ落ちたし、あとは腹筋で締めよう)
その腹筋で、下腹がかえって目立っていませんか?
「下腹は腹筋を鍛えれば引っ込む」と考えまることが多いですが、も下腹のぽっこりは腹筋を鍛えるほど目立ってしまうことがあります
今日は下腹が出る仕組みと、腹筋の前にやる2つの呼吸の種目を書いていきます
下腹を前に押し出している2つ
下腹が出て見える理由は脂肪だけではありません
お腹と骨盤の底の筋肉の連携や、腹圧のかかり方が関わっていることがあります
自分が見ているのはこの2つです
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お腹の上側(みぞおちの下あたり)ばかりに力が入っている
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骨盤底筋がゆるんで下がっている
この2つが同時に起きると、腹圧が下と前に偏ります
内臓が前下方へ押し出されやすくなって、下腹が前に張り出して見えます
これが「下腹ぽっこり」の仕組みの一つです
脂肪が十分に落ちても、下腹だけなぜか残る人いませんか?
背景にあるのがこれです
力の入り方のバランスが崩れていると、脂肪の量だけでは説明しきれないほど下腹が前に張り出します
ここを見分けられると、お客さんに「もう少し脂肪を落としましょう」以外の答えを出せます
下腹が変わり始めれば、お客さんが一番気にしていた悩みに応えられます
腹筋を増やすほど目立つのはなぜか?
大きな要因は腹筋のやり方ではありません
お腹の上側だけが勝手に頑張り続けていることです
クランチやシットアップを増やすほど、お腹の上側はますます強く、力が入りっぱなしになります
その分、下腹のバランスはもっと崩れます
お客さんは毎回しっかり腹筋をやっているのに、下腹は変わらない
変わらないから、トレーナーは回数や種目を加えていく
そのうちお客さんは「自分の頑張りが足りないのかな」と思い始めます
下腹を変えたくて通っているお客さんほど、ここで離れてしまいかねません
実際、自分も下腹のお客さんに腹筋の回数を増やして、変わらなかったことがあります
変わったのは、姿勢を指導して、弱っている所を鍛えて、固まっている所をほぐすようにしてからです
下腹=腹筋という説明はジムでもSNSでも当たり前のように見かけます
腹筋の鍛え方は習っても、お腹のどこに力が入っているかまで見る習い方はほとんどしません
ここに気づけなかったのはトレーナーのせいではありません
だから必要なのは腹筋を増やすことではなくこの2つです
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お腹の上側の力を抜く
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骨盤底筋を働かせる
この2つを同時に狙える種目が、下腹のコントロールを取り戻すのに役立ちます
下腹も「整えてから鍛える」です
「腹筋はもうやらない方がいいの?」と思った方もいるはずです
腹筋が悪い種目という話ではありません
順番の話です
腹筋のメニューの前に、まず呼吸を見る
吐き切った時に下腹が背骨側へ戻る感覚が入ってから、腹筋を加えても遅くありません
逆立ち系は使わない
たまに
「内臓が下に落ちているなら体を逆さにして戻せばいい」
と考えて、逆立ち系を入れる方もいます
ただ逆立ち系は上半身で全体重を支える種目です
体重を支える分、上半身の筋肉の働きが大きく増えます
上半身が固まれば、内臓が上に動けるスペースは逆に潰れます
上背部が丸まる感覚(クランチ感)が出るのはこのサインです
やるのは上半身にガッチリ力を入れずに済む種目です
下腹を戻す2つの呼吸の種目
1つ目はソファや椅子でやる「エレベーテッド・フロッグブリージング」
2つ目は床でやる「グラウンド・フロッグブリージング」です
どちらもカエルのように膝を開いた姿勢でやる呼吸です
1. エレベーテッド・フロッグブリージング
必要なのはソファか椅子か、低めのテーブルです
セッティング
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ソファや椅子の座面に肘・前腕・手をつき、同じ面に膝・すね・足もつく
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膝は股関節より広く、足先はくっつける
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肘は肩より広く、手のひらはくっつける
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股関節を膝より少し前に出して、上半身を前に倒す(胸が座面に近づく位置まで)
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この時点で胸と下腹は座面からわずかに浮いた状態
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視線は指先をチラッと見る(顔は上げない)
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あごは軽く引いて、首は伸ばしたまま
動き
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鼻から音を立てずにゆっくり吸う
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口から長く細く吐く
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吐きながら肘で座面を軽く押す
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吐き切る最後に、胸から下腹がフワッと座面から離れていく感覚を出す
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吐き切ったら下腹が「背骨の方へ勝手に戻る」感覚を保ったまま次を吸う
下腹は吸い込むのではなく、吐き切った結果として勝手に戻ります
吐き切ったタイミングで下腹が凹む感覚が出ていればOKです
回数
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1セット5呼吸
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5セット、1日2回
ここでほとんどの人が間違えるのがこの4つです
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顔を上げる → あごは引いたまま、視線だけ軽く指先へ
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肘を強く押す → 上半身に力が入ると、内臓が動くスペースが潰れる
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お腹を無理に凹ませる → 吐き切った結果として凹むのが正解
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吸う量が多すぎる → 吸いすぎると、お腹の上側に力が入りっぱなしの状態に戻る
※上背部が丸まる感覚(クランチ感)が出たら一度止めて、うつ伏せで同じ呼吸をする所から戻してください
これを2週間やり込んだら次に進みます
2. グラウンド・フロッグブリージング
1つ目のキューを全部守れるようになったら進む、段階を上げた形です
器具はいりません
床があればできます
セッティング
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床の上で前腕で体を支える(肘・前腕・手を床につく)
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膝は股関節より広く、足先はくっつける
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肘は肩より広く、手のひらはくっつける
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腰を膝より前、肩より前に少し出して、軽く前に傾ける
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視線は指先、あごは引いたまま
動き
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鼻から音を立てずにゆっくり吸う
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口から長く細く吐く
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吐きながら肘で床を軽く押す
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吐き切る最後に、胴体全体がフワッと床から離れる感覚を出す
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吐き切ったら下腹が背骨側へ勝手に戻る感覚を保ったまま次を吸う
キューは1つ目と全く同じです
ただソファは接地面が広くて柔らかいので、上半身で支える負担が軽く済みます
床は肘と膝の点で支えるので負担が跳ね上がり、上半身の力を抜くのが一気に難しくなります
回数
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1セット5呼吸
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5セット、1日2回
もっと難しくしたい人はこの2つです
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膝と肘の幅を狭める
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膝を床から持ち上げる(プランク姿勢のフロッグブリージング)
どちらもキューは同じです
視線・吸う・吐く・下腹が勝手に戻る
この4点を守り切ってください
難しくするのは1つ目と2つ目のキューが体に入ってからです
キューを崩してまで難しくすると、お腹の上側の頑張りすぎが戻ってきて意味がなくなります
大事なのは段階を上げる順番です
結局下腹は「どこが勝手に頑張っていて、どこが働けていないか」を見分けられるかの話です
先に医師に診てもらう人
次のどれかに当てはまる人はエクササイズより先に医師(婦人科・泌尿器科・消化器科のいずれか)に診てもらってください
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妊娠中、または産後間もない
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尿漏れや失禁がある
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下腹部の痛みが続いている
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お腹に明らかなしこりやふくらみがある
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エクササイズ中に痛みや違和感が出る
自己判断で動かさないでください
今日やること
次に下腹が気になるお客さんが来たら腹筋のメニューの前にエレベーテッド・フロッグブリージングを1セットやってもらってください
見るのは2つです
吐き切った時に下腹が背骨側へ戻るか
上背部が丸まらないか
「何を頑張っているか」ではなく「何が働けていないか」
これを見抜けるトレーナーほど、お客さんから選ばれ続けます
下腹が戻る感覚がなかなか入らないお客さんで次に何を見るかはまた別の話です
今日の話を次のセッションでそのまま使えるように「下腹ぽっこりの呼吸チェックシート」を用意しました
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腹筋の前に見る2つのサイン
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フロッグブリージングでよくある4つの崩れ
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先に医師に回す目安
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