人肉専門レストラン「ハイヌウェレの死」の店主ですが、非常識なお客様が多いです
非常識な客様が増えました。
正直、困っております。
当店は「カジュアルに食べられる人肉フレンチ」を目指してこれまでやってまいりました。
競争がきびしい飲食業界ですが、当店はメイン材料の調達をとある秘密の方法でタダにすることでやってまいりました。おかげさまで多くの人肉ファンの方にひいきにしていただき、これまでやってまいりました。
ところが、最近は非常識なお客様が多くて大変困っております。
このあいだ来たお客様などは
「人肉以外の食べ物はないんですか?」
とおっしゃいます。わたしはキレました。
思わずその場でそのお客様を生け造りにしてしまいました。ほかのお客様からは幸いにも拍手喝采だったからよかったのですが、まったく、本当に何を考えているのでしょうか?
当店は人肉専門店と大きく看板を書いていますし、あの焼肉屋とかでたまにある、ウシの絵を使って肉の部位を説明するやつ、あれの人間バージョンもでかでかと掲示しております。間違えるはずがないんですよね。
あとは、吐く方もいらっしゃいますね。これも非常識です。
メインディッシュをお出ししたときに、そのお客様にお肉の由来を説明したんですけど、そしたら吐いたんですよね。
なんでも、その人肉はもともとネットアイドルだったらしいんですけど、たまたまその熱狂的なファンだったらしいんですよね。その方。
それで吐いて、泣き出しまして。
あまりに意味が分からないので、わたしは当惑しました。
そもそも、そんなことを言うなら人肉食べちゃだめでしょうが。
だって目の前の肉は、誰かの大切な人なんですから。
そんなことはわれわれカニバリストにとってごく当たり前のことでございます。当たり前でやってるんですよ。完全に理解してやってるんです。
よく、われわれカニバリストを共感能力の低い存在だとかサイコパスだとか犯罪者予備軍だとかおっしゃる方がいますが、そんなことはございません。当たり前に人間としての心を持って、それで人肉も食う、それがわれわれの生き方です。
あなただって牛肉食べるときに牛が死んでることはご存知のはずだ。でもほとんどの人は牛を食べるでしょう。それと同じなんです。それを、いざ「自分の番」になったら泣いて吐くなんて、愚の骨頂でございます。
カニバリストの風上にも置けない愚か者は、もちろん肉になっていただきました。
狼の群れの中に羊は不要でございます。
非常識なお客様ばかりなので、あきれるほかありません。
みなさん、人間を一体何だと思っているのでしょうか?
「食べて供養」という言葉を知らないのでしょうか?
本当に人間の価値をわかっていたら、食べて供養しようとなるのが当然でございます。
非常識なお客様が多いと、本当に何が困るかと言いますと。
冷蔵庫がいっぱいになってしまうのでございます。
失礼なお客様が多すぎて、冷蔵庫がいっぱいでございます。
肉の処分をしようと、安売りをいたしましたら、むしろますます肉が余ってしまいました。
お願いでございます。もう少し一般常識をわきまえていただきたい。


