恋人に「大丈夫」と言い続ける人が、ある日突然冷める理由
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「今日、仕事遅くなるから会えないかも」
「大丈夫だよ」
「最近LINEあんまり返せてなくてごめん」
「全然大丈夫!」
「今週も友達と遊んでいい?」
「いいよ、楽しんできて!」
いつも笑って許してくれる恋人。
多少のことでは怒らないし、わがままも言わない。喧嘩になりそうな時も「気にしてないよ」と言ってくれる。
付き合っている側からすれば、すごく優しい恋人だと思います。
でも、ある日突然こう言われる。
「もう別れたい」
理由を聞いても、「もう疲れた」「好きか分からなくなった」としか言ってくれない。
昨日まで普通にLINEしていた。
先週も一緒にご飯へ行った。
喧嘩もしていなかった。
だから、何が起きたのか分からない。
「なんで急に?」
そう聞くと、相手は言います。
「急じゃないよ。ずっと我慢してたんだよ」
こういう別れ方を経験したことがある人もいると思います。
ただ、ここで一つ考えてほしいことがあります。
なぜ、不満があるならその時に言わなかったのでしょうか。
なぜ、嫌だったのに「大丈夫」と言い続けたのでしょうか。
そして、なぜ最後には、話し合うことすらしたくなくなるのでしょうか。
実際、恋愛関係で感情を抑えることについて調べた2012年の研究では、恋人のために自分の感情を抑えて我慢することが、本人の感情面だけでなく、二人の関係にも負担を与える可能性が示されています。
カップルの日常を14日間調べた調査では、自分の感情を抑えて犠牲を払った日は、本人と恋人の双方が報告する関係の質が低下する傾向が見られました。また、感情を抑える傾向は、3か月後の関係満足度の低下や別れを考えることとも関連していました。
もちろん、我慢した人が必ず突然冷めるという研究ではありません。
ただ、恋愛では、喧嘩をしないことと、問題がないことは別です。
「大丈夫」と言っている人が、本当に大丈夫とは限りません。
今回は、恋人に「大丈夫」と言い続ける人が、ある日突然冷める理由を5つ紹介します。
我慢する側にも、我慢させてしまう側にも知ってほしい話です。
では、本題です。
① 小さな「嫌だった」が、解決されないまま残っている
恋人がデートに遅刻してきた。
「ごめん、寝坊した!」
「大丈夫だよ」
楽しみにしていた予定が、急になくなった。
「仕事入っちゃった」
「仕方ないよ、頑張ってね!」
誕生日を忘れられた。
「本当にごめん!」
「全然気にしてないよ」
一つ一つは、小さなことかもしれません。
でも、本当は少し傷ついていた。
楽しみにしていた。
寂しかった。
もう少し大切にしてほしかった。
そういう気持ちがあったのに、相手を責めたくなくて「大丈夫」と言ってしまう。
すると、相手の中では問題が終わります。
謝った。
許してくれた。
もう気にしていない。
でも、言った本人の中では終わっていないことがあります。
「前も同じことがあったな」
「また私の予定が後回しになった」
「今回も何も言えなかった」
小さな出来事が重なるたび、過去の記憶まで一緒に思い出される。
恋人からすれば、今回の遅刻は一回の遅刻です。
でも、我慢している側にとっては、何度も繰り返されてきた出来事の一つになっています。
だから、ある日ちょっとしたことで怒り出した時、相手は驚きます。
「え、そんなことで?」
でも、本人にとっては「そんなこと」ではありません。
最後に起きた出来事が大きかったのではなく、それまでの小さな出来事が解決されていなかったのです。
ここで大切なのは、我慢した回数を数えて相手を責めることではありません。
小さな不満を、小さいうちに伝えることです。
「遅刻は仕方ないけど、楽しみにしてたから少し悲しかった」
「仕事なのは分かるけど、予定が変わったら早めに教えてほしい」
これだけでも、相手は次に何を気をつければいいのか分かります。
実践法 ・「大丈夫」と言う前に、本当に納得しているか考える ・小さな不満を、相手を責めずに言葉にする ・謝って終わりにせず、同じことが繰り返されない方法を話し合う
② 「大丈夫」と言うほど、相手は問題に気づけなくなる
これは、我慢する側にも知っておいてほしいことです。
恋人が何かをしてくれなかった。
本当は悲しい。
でも、
「別にいいよ」
と言う。
恋人が「本当に大丈夫?」と聞いてくれた。
それでも、
「大丈夫!」
と答える。
相手は、その言葉を信じます。
そして、同じことを繰り返してしまう。
すると、我慢している側は思います。
「普通、嫌だって分かるでしょ」
「なんで気づいてくれないの?」
「本当に私のこと好きなのかな」
でも、一度考えてみてください。
あなたが「大丈夫」と言ったことを、相手がそのまま信じている可能性もあります。
例えば、恋人から、
「今日、電話できる?」
と聞かれた。
本当は話したい。
でも、忙しそうだから、
「無理しなくていいよ」
と言った。
すると、
「ありがとう!じゃあ今日は寝るね!」
と返ってくる。
そこで傷ついてしまう。
「本当は電話したかったのに」
でも、恋人からすると、相手の希望を尊重したつもりです。
ここに、すれ違いが生まれます。
恋愛では、相手が自分の気持ちを理解してくれることが大切です。
ただ、そのためには、自分の気持ちを相手が知る機会も必要になります。
1998年に発表された親密さに関する研究では、自分の考えや感情を話すこと、相手がそれに理解や配慮を示してくれると感じることが、親密さを育てる重要な要素であると示されています。特に、事実だけでなく感情を伝える自己開示が、親密さと強く関連していました。
もちろん、一度「大丈夫」と言われたからといって、相手の表情や状況を一切気にしなくていいわけではありません。
いつも無理をしている恋人なら、こちらから気にかけることも必要です。
ただ、相手に察してもらうことだけを期待し続けると、二人の間で大きな誤解が生まれます。
「気づいてほしい」と思っている人と、「大丈夫だと信じている人」が、同じ恋愛をしていることがあります。
実践法 ・本当は嫌な時に、反射的に「大丈夫」と言わない ・「察してほしい」を、具体的なお願いに変える ・恋人が「大丈夫」と言っていても、無理をしていないか時々確認する
③ 嫌われないための我慢が、自分らしさをなくしていく
なぜ、本当は嫌なのに「大丈夫」と言ってしまうのでしょうか。
理由の一つに、嫌われたくない気持ちがあります。
「こんなことで怒ったら面倒くさいと思われそう」
「寂しいって言ったら重いかな」
「会いたいって言いすぎたら嫌われるかも」
「わがままな恋人だと思われたくない」
だから、何でも許してしまう。
本当は行きたくない店でも、「どこでもいいよ」と言う。
会いたい日があっても、「無理しなくていいよ」と言う。
傷ついた時も、「気にしてないよ」と笑う。
最初は、好きな人を大切にするための行動だったのかもしれません。
でも、これが何か月も続くと、少しずつ関係が変わっていきます。
恋人の前で、自分の気持ちを言えなくなる。
嫌なことを嫌だと言えない。
寂しくても寂しいと言えない。
自分の希望より、相手がどう思うかを先に考える。
そして、いつの間にか、恋人と一緒にいる時間が疲れるようになる。
2017年に発表された、恋愛関係や親しい人間関係における感情の抑制と表現についての4つの研究では、感情を抑えることは疲労感や低い関係満足度などと関連していました。一方、感情を表現することは、他者から受け入れられている感覚や関係満足度の高さと関連していました。
もちろん、思ったことを何でもそのまま口に出せばいいわけではありません。
相手を傷つけない言い方を考えることも大切です。
ただ、相手を傷つけないことばかり考えて、自分の気持ちを全部消す必要はありません。
「今日は本当は会いたかった」
「その言い方、少し傷ついた」
「たまには私の行きたいところにも行きたい」
こうした言葉を、普通に伝えられる関係であっていいはずです。
好きな人に嫌われないために作った自分を愛してもらっても、本当の自分はずっと我慢したままです。
実践法 ・自分の希望を伝えることを、わがままだと思わない ・相手に合わせる時は、自分が納得しているか確認する ・小さな「嫌だ」「寂しい」「会いたい」から言葉にしてみる
④ 怒らなくなったのは、許したからではなく期待しなくなったからかもしれない
恋人が何度も約束を破る。
最初は怒った。
「ちゃんと連絡してよ」
「前も同じことあったよね?」
「次から気をつけてほしい」
でも、また繰り返される。
もう一度伝える。
また繰り返される。
そのうち、何も言わなくなる。
恋人は思います。
「最近、全然怒らなくなったな」
「前より大人になったのかも」
「やっと分かってくれたんだ」
でも、本人の中では別のことが起きている場合があります。
「もう言っても変わらない」
「どうせまた同じことになる」
「期待する方が疲れる」
こうして、相手に求めることを少しずつやめていく。
ここが、恋愛の怖いところです。
怒らなくなったことが、関係の改善を意味するとは限りません。
もちろん、本当に納得して許せるようになった場合もあります。
ただ、以前は伝えていた不満を、ある日から一切伝えなくなったなら、その変化には目を向けた方がいいかもしれません。
2018年に発表された3,405組のカップルを対象とした縦断研究では、衝突時に相手とのやり取りを避けたり、話し合いから引いたりする行動が、その後の関係満足度の低下と関連していました。また、関係が不安定だと感じていることが、その後の衝突頻度の低さと関連する結果もありました。
つまり、喧嘩が減ったからといって、それだけで関係が良くなったとは判断できません。
例えば、以前は、
「今度の休み、どこか行こうよ」
と誘ってくれていた恋人。
最近は何も言わなくなった。
以前は、
「もっとLINEしてほしい」
と言っていた恋人。
最近は返信が遅くても何も言わない。
以前は、
「ちゃんと話し合いたい」
と言っていた恋人。
最近は「もういいよ」で終わる。
それを、自分に合わせてくれるようになったと喜んでいないでしょうか。
もしかすると、相手はあなたを変えようとすることをやめただけかもしれません。
恋人に期待することをやめると、確かに喧嘩は減る場合があります。
でも、それと同時に、二人で関係を良くしていこうとする気持ちまで弱くなってしまうことがあります。
本当に気をつけたいのは、恋人が怒っている時だけではありません。以前は伝えてくれていたことを、何も言わなくなった時です。
実践法 ・以前より喧嘩が減った理由を、相手の我慢だけで判断しない ・恋人が何も求めなくなった時は、自分から気持ちを聞いてみる ・不満を伝えられた時、「またその話?」で終わらせない
⑤ 最後の「大丈夫」は、もう何も求めていないという意味かもしれない
ある日、恋人に言われる。
「最近、寂しくない?」
「大丈夫だよ」
「全然会えてないけど、平気?」
「うん、大丈夫」
「なんか前より冷たくない?」
「そんなことないよ」
でも、以前とは何かが違う。
前は、会いたいと言ってくれた。
前は、電話したいと言ってくれた。
前は、もっと一緒にいたいと言ってくれた。
今は、何も言わない。
ここでようやく、相手の変化に気づくことがあります。
そして、慌てて優しくし始める。
「来週デート行こうよ!」
「これからは毎日電話する!」
「嫌なことあったら全部言って!」
でも、相手の反応が薄い。
「うん、ありがとう」
それだけ。
「なんで?前はあんなに喜んでくれたのに」
と思うかもしれません。
ただ、ここで考えてほしいことがあります。
以前の恋人は、何を求めていたのでしょうか。
高級なレストランでしょうか。
高価なプレゼントでしょうか。
毎日何時間もの電話でしょうか。
そうではなく、
「もう少し会いたい」
「たまには自分から誘ってほしい」
「私の気持ちも考えてほしい」
そんな小さなお願いだったのかもしれません。
それが何度も叶わなかった。
伝えても変わらなかった。
だから、期待することをやめた。
そして、期待しなくても普通に過ごせるようになった時、ようやく自分の気持ちの変化に気づく。
「もう、この人と付き合っていなくてもいいのかもしれない」
ここまで来て、初めて別れを決意する場合があります。
相手にとっては突然です。
でも、本人にとっては、何か月も前から続いていた問題の最後なのかもしれません。
もちろん、すべての別れがこのように進むわけではありません。
本人が何も伝えずに気持ちを変えた場合もあれば、二人で何度も話し合った末に別れる場合もあります。
ただ、一つ言えるのは、関係を改善したいという気持ちが残っているうちに向き合うことの大切さです。
「もっと大切にしてほしい」と言われているうちは、まだ相手も二人の関係を良くしたいと思っているのかもしれません。
もちろん、相手が明確に別れを望んでいるなら、その意思を尊重する必要があります。
最後の最後に無理やり引き止めるより、まだ一緒にいたいと思ってくれている時に、きちんと向き合う方が大切です。
実践法 ・恋人が不満を伝えてくれた時は、関係を見直す機会として受け取る ・「これから変わる」と約束するだけでなく、具体的な行動を変える ・別れたいと言われた時は、相手の意思を無理に変えようとしない
まとめ
① 小さな「嫌だった」が、解決されないまま残っている 一つ一つは小さな出来事でも、何度も我慢していれば、相手への気持ちが変わることがあります。
② 「大丈夫」と言うほど、相手は問題に気づけなくなる 本当は嫌だったことを伝えなければ、相手は問題が解決したと思ってしまうかもしれません。
③ 嫌われないための我慢が、自分らしさをなくしていく 好きな人に合わせることばかり考えると、一緒にいる時間そのものが苦しくなることがあります。
④ 怒らなくなったのは、許したからではなく期待しなくなったからかもしれない 喧嘩が減ったことだけで、関係が良くなったとは判断できません。
⑤ 最後の「大丈夫」は、もう何も求めていないという意味かもしれない 相手が関係を良くしたいと思っているうちに、二人で向き合うことが大切です。
最後に
恋人から、
「最近、全然会えないね」
と言われた。
「仕事忙しいから仕方ないじゃん」
そう返す。
「もっとLINEしてほしい」
と言われた。
「毎日連絡してるんだからよくない?」
そう返す。
「たまには二人で出かけたい」
と言われた。
「いつも一緒にいるじゃん」
そう返す。
一つ一つは、大したことではないと思うかもしれません。
でも、その言葉を受け取った恋人は、次から同じことを言いづらくなります。
「また面倒くさいって思われるかな」
「どうせ忙しいって言われるんだろうな」
「こんなこと言わない方がいいか」
そうして、少しずつ言葉が減っていく。
そして、ある日から、
「大丈夫」
としか言わなくなる。
付き合っている側からすれば、喧嘩が減って、落ち着いた関係になったように見えるかもしれません。
でも、本当にそうでしょうか。
恋人が何も言わなくなったのは、自分の気持ちを理解してくれたからでしょうか。
それとも、理解してもらうことを諦めたからでしょうか。
ここは、一度考えてみた方がいい。
もちろん、我慢している側も、自分の気持ちを伝えることが大切です。
恋人は、何も言わなくても全部分かってくれる存在ではありません。
寂しいなら、寂しいと言っていい。
会いたいなら、会いたいと言っていい。
嫌なことがあったら、嫌だったと伝えていい。
好きな人に嫌われないために、自分の気持ちを全部消す必要はありません。
そして、伝えられた側も、その言葉を面倒くさいものとして扱わないことです。
「もっと会いたい」
と言われたら、
「じゃあ、次はいつ会えるか決めようか」
と考える。
「寂しかった」
と言われたら、
「そう思わせてたんだね」
と受け取る。
「その言い方は嫌だった」
と言われたら、
「どういう言い方がよかったかな」
と話し合う。
もちろん、全部の希望に応える必要はありません。
仕事が忙しくて会えない日もある。
疲れていて電話できない日もある。
相手のお願いに応えられないこともあるでしょう。
ただ、応えられないことと、相手の気持ちを雑に扱うことは別です。
できないなら、できないと伝える。
でも、相手が寂しかったことまで否定しない。
そういう小さなやり取りが、二人の関係を作っていきます。
そして、もう一つ。
恋人が怒っていることを、悪いことだと思いすぎない方がいい。
「寂しい」
「もっと会いたい」
「それは嫌だった」
こうした言葉は、相手を責めるためだけに出てくるものではありません。
二人の関係を、今より良くしたいから伝えている場合もあります。
まだ一緒にいたい。
これからも付き合っていたい。
だから、分かってほしい。
そういう気持ちが残っているのかもしれません。
もちろん、怒鳴ったり、相手を傷つけたりすることまで許す必要はありません。
ただ、穏やかに不満を伝えてくれているなら、その言葉を無視しない方がいい。
「また文句言ってる」
と思う前に、なぜその人が何度も同じことを伝えているのか考えてみてください。
本当に怖いのは、恋人が不満を言ってくることだけではありません。
以前は何度も伝えてくれていたのに、何も言わなくなることです。
自分から会いたいと言わなくなる。
電話を待たなくなる。
予定を合わせようとしなくなる。
何かを期待することもなくなる。
そして、相手がようやく変わろうとした時には、もう一緒にいたいと思えなくなっている場合もある。
だから、恋人に「大丈夫?」と聞いて「大丈夫」と返ってきた時、言葉だけで安心しすぎないことです。
普段から、自分の気持ちを伝えられる関係を作れているか。
相手が不満を言った時、ちゃんと向き合えているか。
恋人が安心して「大丈夫じゃない」と言える関係になっているか。
そこまで考えてみてほしい。
恋人に「大丈夫」と言われることより、「大丈夫じゃない」と安心して言ってもらえることの方が、大切な時もあります。
そして、もし今、何度も「大丈夫」と言いながら我慢している人がいるなら。
まだ相手と一緒にいたいと思っているうちに、自分の気持ちを少しずつ伝えてみてもいいと思います。
我慢し続けることだけが、相手を大切にする方法ではありません。
相手と向き合うために、自分の本音を伝えることも、恋愛では大切です。
ある日突然冷めたように見える人は、ある日突然好きじゃなくなったとは限りません。
何度も「寂しい」と思った。
何度も「分かってほしい」と思った。
何度も「次こそ変わってくれるかな」と期待した。
それでも変わらなかった。
そして、いつの間にか何も求めなくなった。
最後に残った言葉が、
「大丈夫」
だったのかもしれません。
恋人が「大丈夫」と言い続けている時、本当に見なければいけないのは、その人がどれだけ我慢できるかではありません。もう我慢しなくてもいい関係を、二人で作れているかです。


