フレネミーより、普通の女友達のほうが危ない
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「だとしたら、私はフレネミーだな」と、よく思う。
ここ半年くらいで、「あれはフレネミーだ」「これがフレネミーだ」という話題に遭遇するのが日常になった。SNSにはフレネミー発見記のような投稿が溢れている。
※フレネミーとは、英語の「フレンド(Friend=友達)」と「エネミー(Enemy=敵)」を合わせた言葉で、「味方の顔をした敵」みたいなこと
それらと遭遇するたびに、私はだいたい**「それはフレネミーじゃないだろ」と思う。「むしろその逆の対応こそが実質フレネミーだし、あなたこそフレネミーっぽいぞ」**と。
この言葉が流行り始めてから、「え、その言動をフレネミーと定義しちゃうの?!」「え、それを敵だと思うの?!!」「え、それで落とされたと感じるの?!」と驚くことが多く、なるほど、だからか、と同時に納得したことがある。
だから、こんなにも、人生がうまくいっていない人が多いのか、って。
どうもこんにちは、下田美咲です
向上心の欠如すぎ
たとえば「子どもがなかなか寝なくて」と言った時に「そうなんだ、うちはすぐに寝るよ、寝かしつけに苦労したことがない」とかって返されたら、それはマウントで、こんな風にマウントをしてくるような人間はフレネミーだ、みたいな、そういう論調をよく見かける。
私は思う。そうやって、共感や同調以外は悪として、自分より恵まれた現実を公言する相手のことを「フレネミー」とか言い出しちゃう人、あなたがいつまでも伸びなくてずっと低いところにいるのはそういうところが原因だよ、と。
相手が事実を言っただけで、そこに自分の人生との差があったら「マウントされた」と言い出す人は、私から見て、劣等感をこじらせているし向上心がなさすぎる。
向上心の塊みたいな人間の私からしたら、自分より恵まれた現実を持っている人がいたら、それは恰好の取材対象すぎる。
「え、ちなみに、どうやって寝かせてる?!寝室の環境とか色々詳しく教えてほしい!欲を言えば、いったん寝かしつけてるシーンを実際に見てみたいから、お泊まり会をさせてほしい」とまで言うと思う。
自分がそのことに本当に悩んでいて、困っていて、「こうなりたい」と願うことがあって、それに近い状態を実現している人がいるならば、自分とその人の差を一つでも見つけたいし、そして埋めたい。寄せさせていただきたい。
人生って、すごく情報戦で。 うまくいっている人は有益な情報を持っている可能性が高い人材だから、悔しいでもムカつくてもウザいでもなく、「有能な人材キターーーーー」であって、私なら、その人の中にあるお宝(情報)を発掘したくなる。一体全体何をどう考えどうやって生きたらそうなったんだい、って興味津々。
成長痛を避けすぎ
基本的に、成長には痛みや苦しみが伴う。
すぐに「フレネミーだ!」と言い出す人は、私から見て、成長痛すら嫌がっちゃってて、痛みを伴う全てから目を背けてる人たちで、だからそんなことになっちゃってるんだよなぁと感じる。
自分より優れている人の存在を知ることは、成長の第一歩目になるし、自分以外のバリエーションを知らなすぎるとそれは「世間知らず」になってしまうのに。
自分以外の人が見てる世界のことも知ったほうがいいし、自分と他人の差や、他人にも色んなバリエーションがあることを知った方がいい。
それを知れば知るほど、「世間知らず」から抜け出せるし、そうやって世間を見る目の解像度を上げていったほうが、人は魅力的になれる。
「フレネミだー!」と斬り捨てるよりも、他人と自分の差は、特に自分より優れた結果を出している人のことは、ちゃんと見たほうがいい。
そうやって視点を増やして、視野を広げたほうが、人生の予後は良くなる。
自分が生きる世界線以外知らない=そこから抜け出せない、ってことになりやすいから。
世の中はこんなもんだ、という思い込みは恐ろしいし、どうせこれが限界値だ、という勘違いは不幸しか生まない。
自分よりうまくいってる人、良い待遇を受けてる人がいることは知ったほうがいいし、自分とその人の考え方や言動にはどんな違いがあるのか探った方が成長できる。
共感と同調の世界こそ闇深い
うまくいってない人に対して、共感と同調のみでやり過ごすことこそ、かなり闇深い対応だし、引き摺り落としにかかる行為で、フレネミー的な効果を持っている。
試験前に「ぜんぜん何もやってないよ〜、ぜったいヤバいよ〜!」とか言いながら実際にはすごく良い成績を収める人みたいなもので、だったら「自分はこのくらいのテストだったらとくに何もやらなくても普通にできるからやってない」と言う人の方が親切だし、無責任な安心感を与えてきていなくて優しい。
中身のない共感や、下に話を盛るような同調こそ、相手を陥れる効果を持っている。
「割り勘問題」について女性3人で話し合う、というような動画の切り抜きを見かけた。その中の一人が「割り勘男子に出会ったことがない」と言ったことをフレネミーだとして、拡散されていた。
割り勘男子など登場しない世界線があることは、むしろ周知した方が「え、自分の女性としての魅力次第では、そんな世界線があるんだ?!よし、頑張ろう!」って思って頑張るキッカケになる人がいるだろうから、ぜんぜんフレネミーではないし、そもそもただの事実を言っただけだし、なんで周りに合わせて話を下に盛るような詐称行為をしなきゃいけないんだ、それを強要する価値観こそ野蛮だし、世の中から"気づくチャンス"を奪いすぎだろう。
私は、無責任な共感や同調で、中身のない安心感を渡すようなことはしないように気をつけてる。相手を否定しにかかることもしないけど、足りてなさそうな視点を渡して、視野を広げるような会話になるのが一番だと思ってる。
よくいる女友達の方が大体危ない
たとえば恋リア等の、フレネミーとして話題になっているシーンに「フレネミー!」と思ったことはないけど、まったくフレネミーとは言われてない別のシーンに「ひょおお、今の、この人の未来に悪影響が出ちゃうコメントでしかないなぁ」と思うことはよくある。
だいたい、女友達への相談は、相手がよっっぽどの人生玄人じゃない限り、(相手は本気で応援してくれていてこちらを陥れる気なんて0でも)アドバイスの内容がヤバい。真に受けたら事故しか起きない、みたいなクオリティがほとんど。
人生がうまくいってない自分に対して、共感と同調と「あなたは魅力的だから大丈夫、自信を持って!」みたいな太鼓判と背中を押す、みたいなことをしてくる相手は、もちろん悪気はなくて善意しかないだろうけど、実力の問題で、フレネミー状態ではある。何も教えてくれてないし、拗らせを深めにかかってきている。闇深い。
そもそも論として相談というのは、レベルが同じ者同士で行うとそこには成長も発見もなく、せいぜいよりこじらせるだけなんだけど、すぐに「マウント」とか「フレネミー」とか言い出す人は似た者同士か自分以下の世界線で生きてる人としかつるめないから、常に、天然の闇深い対応を浴びることになる。
少女漫画に出てくるような、ザ・フレネミーみたい人って、中高生くらいまでは存在するけど、わりとあれは幼児性だったり厨二病だから、大人になるにつれ、一般社会においてはわりと絶滅していく。(厨二病を引きずった人たちがたどり着く業界は例外として)
悪意ベースのフレネミーより、良かれと思って共感や同調や耳障りのよい言葉で交流しまくる文化のある女社会のほうが、人生への悪影響は大きいと思っている。
フレネミーなんてクソ喰らえ
これをフレネミーだとするなら、私は、フレネミーじみた人のことの方が好きだし、劣等感をこじらせた向上心がない人から見たらたぶん私もフレネミーだけど、でも、そんなのどうでもいいな、と思う。
私は、自分以外の人を知ることが、すごく好き。だって知れば知るほど、世間を見る目の解像度が上がって、人生を見渡す視力が上がる。見えない自分より見える自分の方が明らかに便利だし、トラブルを防ぎやすい。
世界って、人の数だけ存在している。同じ場所にいて、同じことをしていても、全員が全く違う体験をしている。スペックによって待遇が違うし、能力によって難易度が変わる。
なるべく知りたい。私以外の人に見えている世界のことを。お互いの差を。それは配慮できる力になったりするし、寄り添えるかどうかまでは分からないけど、理解し、把握してることの幅は広くありたい。
フレネミーになっちゃうかしら…
たとえばSNS上で、「あいつはフレネミーだ」とかって叩かれるのはどうでもいいし、そこを恐れてメディア上での発言において守りに走るようなことはしないタイプだけど、「あれもこれもフレネミーって思う人がいるのか〜」ということを知識として知っている今、友達に掛ける言葉に迷うことはある。
自分がフレネミーと思われることが嫌なんじゃなくて、「フレネミーと思わせてストレスを感じさせたら申し訳ないな、別にそんなことがしたいわけじゃないし」と思って、たとえば子どもの発達や育て方のようなセンシティブな話題について、渡した方が良さそうな気がする情報を、どう渡してあげたらいいかは、けっこう悩む。
まっすぐに情報が情報として届く言葉を選んで渡したいけど、どうだろうなぁ、結局受け取る側のコンディション次第で響き方なんて変わるしなぁ、でもストレスを与えたいなんて微塵も思ってなくて、むしろうまく情報がハマれば親子のストレスが大幅に減る可能性を感じてるから、伝えてみたくなってるんだけど、まぁ、でも、伝えることはいつだって賭けだよな。
そんなことを思いながら、今時フレネミーと思われちゃうのかもしれないことを、相手の未来が良くなる可能性に賭けて、伝えたりしている。
新刊発売しました! 友達からもめちゃ感想が届く…嬉しい… 私はフレネミーと思われてなさそうだと思えた…。笑





