「何年も緩まない腸腰筋」を解放する方法「ストレッチはしない」
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腸腰筋が硬いお客さんに、毎回セッションの最初は腸腰筋のストレッチから入る
宿題にもストレッチを出して、お客さんも毎日やってくれている
それでも次のセッションで見ると、また同じように硬い
毎日伸ばしているのに戻るなら、足りないのは本当に「伸ばす量」でしょうか?
多くのトレーナーはこう考えます
「戻るのはストレッチの回数や時間が足りないから」
でも腸腰筋が硬い元凶は腸腰筋そのものではないんです
今日は自分が腸腰筋の硬いお客さんに、ストレッチより先にやる「吐き切る」2つの種目を話していきます
伸ばしても戻る「一時緩和ループ」
伸ばす → 一瞬だけ緩む → 翌朝には元通り → また伸ばす
自分はこれを「一時緩和ループ」と呼んでいます
ストレッチも筋膜リリースもその場では緩みます
ただ翌朝には戻っていて、何ヶ月繰り返しても硬さは変わらないんです
このループが続くとお客さんはどうなるか?
宿題を続ける理由がなくなっていきます
毎日やっても変わらないなら、やめたくなるのも当然ですよね
腸腰筋は「硬いなら伸ばす」とセットで教わります
SNSで見る腸腰筋の解説もストレッチが中心で、呼吸とつなげて習う機会はほとんどない
伸ばす方向にばかり目が向くのはトレーナーのせいではありません
腸腰筋が戻るのは「息を吐き切れない」から
腸腰筋(大腰筋)は腰椎から始まって、太ももの骨の付け根(小転子)につく筋肉です
見落とされやすいのが「横隔膜とのつながり」
横隔膜の脚(腰側の付け根)は腰椎にくっついていて、大腰筋を包む膜ともつながっています
だから片方が張ると、もう片方も影響を受けやすい構造です
横隔膜は息を吸うと縮んで下がり、吐くと上に戻ります
ここで骨盤が前に出て、肋骨の下が前に開いているとどうなるか?
肋骨が息を吸った形のまま固まる → 横隔膜が上に戻りきれない → 吐く側の筋肉がうまく働かない → 腸腰筋が縮んだ位置から抜け出しにくい
ストレッチしても翌朝には戻るのは、この仕組みだと自分は考えています
骨盤が前に倒れた姿勢は股関節を曲げているのと同じで、腸腰筋が縮む位置です
腸腰筋を直接伸ばしても骨盤と肋骨の位置が変わらなければ、また縮んだ位置に戻ります
伸ばす前に横隔膜が上に戻れる状態を作る
そのために取り戻すのが「完全な呼気」、息を最後まで吐き切ることです
息を吐き切ると横隔膜が上に戻る → 肋骨が下がる → 骨盤が後ろに傾く方向へ戻る → 腸腰筋にかかる負担が減る
肋骨と骨盤の位置を戻す入口は「呼気」
この流れが見えると、腸腰筋が硬いお客さんを見てもいきなり伸ばさず「吐き切れているか」を先に確かめるようになります
実際、自分のお客さんで50代の女性は来た当初、腸腰筋がガチガチで反り腰でした
最初はストレッチも取り入れていました
たしかに、股関節を後ろに伸ばす動きが出やすくなったり、骨盤の前傾が少し良くなったりはしたんですよ
ただ腸腰筋の硬さ自体がはっきり変わってきたのは、呼吸を取り入れた種目を組み込んでからです
期間は1ヶ月ほど
自分が最初に動作を見た時、そのお客さんの腸腰筋はどうだったか?
かなり硬かったのに、お客さん自身はそれに気づいていませんでした
お客さんからは「自分がどこが硬いか分かってなかったです」と言われましたね
現場で体感しているからこそ、ここは言い切れます
「じゃあストレッチはもうやらない方がいいの?」
と思った方もいるはずです
ストレッチがダメ、という話ではなく、先に吐き切れる状態を作ってからストレッチという「順番」の話です
ストレッチの前に呼気です
「吐き切る」で腸腰筋を変える2つの種目
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壁座位ブリージング(壁にもたれて座って吐き切る)
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側臥位ブリージング(横向きに寝て吐き切る)
どちらも狙いは同じで、一番大事なのは吐いてから吸うまでの「止める時間」です
1. 壁座位ブリージング
セットアップ
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壁に背中の真ん中から下をつけて座る
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膝を胸に近づけ、足は腰幅
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種目のあいだずっと、坐骨(お尻の下の骨)が床に当たる感覚を感じ続ける
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膝が外に開きたがったら片腕で軽く抱えて内側にキープ
(坐骨の感覚が消えたら姿勢がずれている合図です)
やり方
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片腕を前に伸ばす
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口から息を全部吐き切り、吐き切ったら2〜3秒止める
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背中が壁から離れて、体が丸まるのを感じる
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吐き終わりで脇腹がグッと締まったら舌を上あご(口の中の天井)に押し当てて保持
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舌を上あごにつけたまま、鼻から吸う
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また口から吐く
吐いてから吸うまでの「止める時間」は2〜3秒から始めて、苦しくない範囲で長くしていきます
背中側の肋骨が広がる感覚を大きくするための時間です
3〜5呼吸で1セット
(風船があれば吐く負荷を上げられますが、なくても狙いは同じです)
よくあるエラー
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伸ばした側の肩がすくむ → 肩の力を抜いたまま、腕を前に伸ばし続ける
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壁に近すぎて腰が反っている/遠すぎて背中が崩れている → 坐骨の感覚で判断する
2. 側臥位ブリージング
セットアップ
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横向きに寝る
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股関節・膝とも約90度に曲げる
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肩と骨盤が縦に一直線に重なる姿勢を取る
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頭の下にタオルか枕を入れて、首をまっすぐに保つ
(高すぎても低すぎてもダメで、首がまっすぐになる高さを探してください)
やり方
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口から息を全部吐き切る
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脇腹が締まるのを感じたらそこで保持
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舌を上あごに押し当てる
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苦しくない範囲で止める時間を延ばす
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舌を上あごにつけたまま、鼻から吸う
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舌を外して、また口から吐く
横向きは重力の影響が減る分、肋骨の動きに集中しやすい種目です
壁座位で吐く感覚がつかめないお客さんには先にこちらから入るのもアリです
よくあるエラー
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体が後ろに倒れて仰向け気味になる → 肩の真下に骨盤があるか確かめる
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首が前に曲がる/後ろに反る → 枕の高さを微調整する
※止める時間は苦しくない範囲で取ってください
※お尻や太もも裏に広がる痛み・しびれ・力が入らない感覚がある場合は先に整形外科で診てもらってください
結局、腸腰筋が硬いお客さんがいるなら、まず呼吸を変えること
これが今日伝えたいことです
今日やること
腸腰筋が硬いお客さんが来たら、ストレッチから入らず、この2種目から試してみてください
壁座位で吐き切れなければ、横向きからで大丈夫です
ただ吐き切れるようになった後、ストレッチや筋トレをどの順番で戻していくかは、お客さんの体を見て決める必要があります
今日の2種目を、明日のセッションでそのまま使えるように「腸腰筋が硬いお客さんの呼気チェックシート」を用意しました
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吐き切れているかを見る合図
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2種目のセットアップとよくあるエラー
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どちらの種目から入るかの目安
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